私たちの腸が、いったいどうしてそんなに重要な働きをするようになったのでしょうか?
それを知るためには、やはり生命の長い歴史をひも解くのが一番です。
それをみれば、臓器や脳などの重要組織が、もともとは腸から発達したものだということがわかります。
例えば、5億年ほど前までさかのぼると、先祖はイソギンチヤクのような生物(腔腸動物)でした。イソギンチャクは最も原始的な生物で、食物を口から取り込んで腸で消化したあと口からそれを排泄するという、とても単調な活動をしている生き物です。
ところが、進化とともに、簡単な機能しか持たなかったその腸の回りに、神経組織が張り巡らされ、そこから肝臓や膵臓、腎臓といった臓器や脳なども作られていきました。
そういうわけで、腸の神経細胞の数をみると、その腸のすごさに改めて驚かされます。神経細胞の数でいうと、脳とまではいかないまでも脊髄に匹敵するほどもあります。そのため、学者の中には「腸は神経の網タイツをはいている」といった表現をする人さえいます。
このような腸管が周囲の肝臓や膵臓などの「司令塔」として、日夜、懸命に消化、吸収作業を行ってくれているおかげで、私たちのからだはちゃんと健康を維持できているのです。。
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