私たちの口から入った食物は胃のなかでは強力な胃酸によって溶解・分解され小腸・大腸へと送られます。腸では腸内細菌を利用して体内に吸収されやすいように温和な状態で消化していきます。そして残った物は糞便として体外へ排泄します。これを繰り返しながら私たちは毎日生活し、当たり前のごとく生命を維持しています。しかし、このために体内のミクロの領域では、私たちの想像を超えた厳しい闘いが日夜繰り広げられているのです。
人間の腸内には百種・百兆個以上の膨大な数の細菌群が棲息しています。そんな病原菌の宝庫のような場所を体内に持ち、無数の有害菌を抱えていながら、私たちがなぜ病気にならずにすむのでしょうか。それは悪玉菌と同時に腸内に存在する乳酸菌・ビフィズス菌・酵母菌などの善玉菌が防波堤となって悪玉菌と闘っていてくれるからにほかなりません。
善玉菌達は互いに力を合わせ、それぞれに分泌液を出し、それを混ぜ合わせることによって結果的に「有効物質」を作り出します。この有効物質は防御網の役割を果たし悪玉菌の活動を押さえ込み、それらを殺してしまうほか、悪玉菌が生み出した有害物質を中和することによって病気の根源を絶ちきってくれるのです。人間の健康はまず腸でつくられるといっても過言ではありません。
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